〜極限状態の中での決断、そして無事帰国へ〜
大会中止が決定し、私たちは「帰国する」という選択を迫られました。
しかし、その帰国すら簡単なものではありませんでした。
まず問題となったのは 移動手段の確保 です。
各航空会社のサイトやアプリを使い、運航している便を必死に探しましたが、状況は非常に不安定。さらに、民間のホテルが攻撃を受けたという情報も入り、いつ自分たちのいる場所が危険にさらされるか分からない状態でした。
外から飛行機の音が聞こえるたびに、
「あれは民間機なのか、それとも戦闘機なのか」
と不安になり、窓の外を恐る恐る確認するような時間が続きました。
また、ATPが手配したチャーター機の案内もありましたが、費用は 1人あたり約91万円。現実的な選択肢とは言えず、チーム内でも混乱が広がっていきました。
最終的に、日本人選手・サポート陣含めた約13名の日本人チームは、
「陸路組」と「空路組」 の2つに分かれる決断をします。
陸路組は、フジャイラからタクシーで約3時間移動し、国境を越えてオマーンのマスカット空港へ。そこからインド、台湾を経由して日本へ戻るという、約3日間かけて確実に帰るルート。
一方で空路組は、
本来は全便欠航とされているドバイ国際空港から、台湾経由で日本へ戻るという最短ルート。
「運航されることに賭ける」 という選択でした。
そして13人は約半々に分かれましたが、私たちは空路を選択しました。
正直、この決断は非常に怖かったです。
つい先日攻撃を受けた空港へ自ら向かうという状況。
移動中の車内でも、「今この瞬間に何か起きるのではないか」という不安が常に頭から離れず、生きた心地がしない とはまさにこのことだと感じました。
それでも覚悟を決めてホテルを出発し、無事に空港へ到着。
すると、そこからは驚くほどスムーズに手続きが進み、チェックイン、搭乗と進んでいきました。
そしてついに飛行機は離陸。
後から聞いた話では、
その日運航した便は、私たちが乗ったこの1便のみ だったとのこと。
まさに奇跡的なタイミングでの帰国となりました。
こうして、私たちは無事に日本へ帰国することができました。
■ この経験を通して
今回の遠征は、これまでの中でも間違いなく最も過酷なものとなりました。
体調不良、環境の厳しさ、そして命の危険を感じる状況。
トレーナーとしてだけでなく、一人の人間としても様々なことを考えさせられる時間でした。
正直、この経験が今後どのように活きるのかは、まだ明確には分かりません。
しかし、あれほど強く「生きていること」に意識が向いた経験はこれまでにありません。
当たり前にトレーニングができること。
安全な環境で生活できること。
日々、選手やお客様と向き合えること。
そのすべてが、決して当たり前ではないということを、強く実感しました。
■ SarchCでのトレーニングへ
今回の経験を通して改めて感じたのは、
「日々の積み重ねの大切さ」 です。
身体づくりも、コンディショニングも、健康管理も、
すべては日常の積み重ねによって支えられています。
SarchCでは、トップアスリートの現場で培った経験をもとに、
皆さま一人ひとりの目標や状態に合わせたサポートを行っています。
どんな環境でも動ける身体をつくること。
怪我をしにくい身体をつくること。
そして何より、長く健康でいられる身体をつくること。
今回の遠征で得た学びを活かし、
これからも皆さまのトレーニングと健康を全力でサポートしてまいります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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